プログラミングの動機

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80年代パソコン少年がプログラミング教育に思うこと | 日経 xTECH(クロステック)

ではなぜ80年代にそのような小中学生、いわゆるパソコン少年がたくさんいたのだろうか?その理由の一端は、おそらく次のような文章に集約できるだろう。

 「僕もプログラミングができるようになって自分でゲームを作りたい。ヒットゲームを作って、中村光一のようなスターゲームプログラマになって、お金をたくさん儲けたい」。

全然違う。少なくとも自分は。

当時 MSXの4800円もするゲームは自分の親はそうそう買ってくれるものではなく、せいぜい年に1,2本買ってもらえれば良い方だった。そもそもパソコン使うなんてことが親の理解を越えたものであったろうし、その上でずっと子供がコンピュータゲームに興じている姿は体験したことのない世代には異常にしか見えなかったろうし。それくらい縛りをきつくするのはまあ分からないでもない。

なので手っ取り早くゲームを手に入れるにはベーマガを買ってきてソースコードを丸写しするしか無かった。月数百円でゲームが手に入って、山下章のチャレンジ・アドベンチャーゲームを読んで自分もプレイした気分になるのが当時の娯楽だった。要はゲームが欲しかったからプログラムに手を出す他なかった。

ゲームの難度を調節するためにコードを読んで残機減らす処理をカットしたり当たり判定を甘くしたりするようになるのが次の段階、さらに他機種向けのゲームをやってみたくなって移植に手を出すようになるのが第3段階。その合間合間に「自分でもゲーム作ってみよう」と思って手を出して失敗するプロセスが入る。

自分は時分割で沢山のオブジェクトが動くものは今も昔も苦手でベーマガに自作のゲームを投稿するに至ったことはなかったけど、友人が一度採用されて7000円だか8000円だかもらったって話を聞いたときは確かにちょっとうらやましかった。けどそれは「ゲーム作ったら新しいゲームが買えるかも」という短絡的な思考で、世界に名を馳せたいとかお金持ちになりたいなんて崇高なものでは決してなかった。というかそんな事考える小学生がいるとは今でも想像がつかない。

今子供がプログラミングを始めるなら、Scratchや MindStormsがいいと思う。コマンドに対する反応がロボットみたいに実際に動くものである方が子供には理解しやすいだろうし、ハードウェアが単純な方が子供にも「プログラミングで出来る範囲」を把握しやすいと思う。

[追記]公開前に一時保存していたつもりだったんだけど何か公開されちゃってたので手直しする気が無くなった。結論が曖昧なままだけどまあいい