ボタンだらけのリモコンにはうんざりだ

タイトルは自分ちのテレビとHDレコーダのリモコンに対しての感情です。1円のコスト削減を考えるならボタンの数減らせよと思うんですけど、なんで減らせないんでしょうね。

機能やボタンが多すぎ!! 使いにくいUIのデジタル家電が発売されてしまう本当の理由 - キャズムを超えろ!

メーカーの中のほうから愚痴も込めてちょっと書こうかと思ったけど、うちの会社からのアクセスを見つけちゃったので細かい事書けません。すみません。

というわけで上っ面だけ簡単に書くと、少なくとも自分の周りでは新規開発の初期コンセプトって概してシンプルなものが多いということです。*1

けど、「コンセプト?良い事は認めるけどそれだけじゃ売れないよ」と百戦錬磨の営業の方に言われると反論のしようがなく、徐々に付加機能というおまけが付けられていって、結果高機能なのに今ひとつ特徴のないものが出来上がります。

そうさせないためには反論材料が必要です。だからユーザビリティテストなどをきっちりやってシンプルさ/迷いなく操作できることがセールスポイントになる事を客観的なデータで示せればいいのですが、これは概して難しいです。特に既存製品のバージョンアップでは競合する製品があるはずですから、おまけ戦略の方が手っ取り早いし説得力があります。

これは別に営業の方が悪いって話じゃなく、コンセプトだけで夢を見させられない開発側にも大きな問題があります。ソフトウェアならプロトタイプを作れるかもしれないけど、ガジェットの場合お金も時間もかかるんでプロジェクトX的に隠れて作って成果を見せるのも難しいですし。

まあ自分達の考えてた製品が他社から出るような口惜しい思いはこれ以上したくないんで、ちゃんと説得力のある説明をする技術を磨かなければなあと思いつつ、なかなか超えられない壁です。

というわけで下っ端の開発者達にも革新的なものを作りたいという気概もアイディアもあるんだよというお話でした。自分も気持ちがすり減ってしまう前に何とかしたいものです。


あと高機能化を突き詰めて行くと、据え置き家電はPCに、持ち運べるガジェットは携帯電話に収斂されてしまうため、新しい事を考えるのは非常に難しいです。使いもしない機能にお金を払うような多機能ガジェットの時代はそろそろ終わりにして良い頃だと思うんですがどうなんでしょうね。

*1:奥が深い症候群にかかっている方々もいないことはないですが。「A+Bボタン長押しした後Cボタン押下でファンクションXを実行」なんて無茶な仕様もたまにある。そんなリモコン使いたくないです